Real Estate Tech/不動産取引におけるテクノロジーの応用

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こんにちは。
イードア広報担当です。

 

不動産を買うとき、売るとき、借りるとき、貸すとき、

不動産会社に求めるものは何でしょうか?

 

2016年4月14日、10万円から始められる不動産投資型クラウドファンディング「TATERU FUNDING」(URL:https://www.tateru-funding.jp/)のWebサイトがオープンしました。運営するのは、アプリではじめるアパート経営「TATERU(タテル)」の開発・運営を行う株式会社インベスターズクラウドです。

 

本来、高額で地域性の高い商品である不動産は、ITとの親和性が高くはありません。

しかし、このような新規の不動産×ITサービスは、「ネット取引」解禁に向けて動き出した国の追い風もあり、昨年8月以降相次いで登場しています。そこで今回は、既存の不動産業界と新興の不動産×ITサービス展開企業における、テクノロジーに対する考え方の対比をまとめてみました。

 

【xxTechシリーズ第2回:Real Estate Tech/不動産取引におけるテクノロジーの応用】

目次

1.既存の業界から見たReal Estate Tech

◆集客手法の変化

◆提案手法の変化

2.IT企業から見た不動産マーケット

◆事業モデルの転換への挑戦

 

 

1.既存の業界から見たReal Estate Tech

◆集客手法の変化

一般的にアナログな要素が強いといわれる不動産業界ですが、積極的にIT活用を進めているのが集客領域です。

 

例えば、不動産の物件情報を探す際、まず店舗に足を運ぶよりも、スマートフォンやPCを使う人がほとんどだと思います。

主力の集客導線がネットへと移行した現在、企業は外部または自社のポータルサイトへの情報掲載や、アプリ開発などに力を注ぐようになりました。

 

背景には、インターネットの普及により、従来の折り込みチラシや住宅情報誌から、住宅情報サイトやwebサイト経由の問い合わせが増えたこと、顧客行動の変化が大きな要因と考えられます。

また、従来の飛び込み営業・テレアポでは迷惑防止条例違反の恐れがあるなど、集客のための営業スタイルが時代にそぐわなくなってきたこともあります。

 

◆提案手法の変化

さらに、集客した顧客に不動産をどう見せるか、という部分にもテクノロジーが活用されつつあります。

 

例えば、プロジェクションマッピングによる物件完成イメージの投影という取り組みがあります。

注文住宅を建てたいと考える顧客が、何もない更地を見たところで、完成後の物件の姿はイメージしにくいものです。そこで、プロジェクションマッピングを利用することで、建築物の姿だけでなく内部構造まで立体的に把握することができるようになります。

 

また、建築現場の看板や請求した資料にQRコードがあり、完成予想図をスマートフォンで見ることができるといったサービスも、最近では目にされるようになってきたのではないでしょうか。

 

しかしITを活用したその先、集客のその後の業務に関しては、あくまでヒト対ヒトの世界であるという考え方が根底にあります。テクノロジーは、集客・マーケティング・提案手法の発展形を担うという位置付けにすぎません。

知識と経験を備えた有資格者との対面のやり取り。そこには確かに、ネットにはない信頼感・安心感があります。

 

 

2.IT企業から見た不動産マーケット

◆事業モデルの転換への挑戦

一方でIT企業のサービスは、「破壊的イノベーション」といわれることもあるように、既存業界の反発を受けながらも、これまでにない事業モデルを構築しようとしています。

 

例えばその先陣を切ったのが、ソニー不動産とヤフーが組んだ中古不動産売買サイト「おうちダイレクト」です。

日本では、売り主と買い主は互いに不動産業者を介して取引を行うことが一般的ですが、なかでも一つの業者が双方の代理人となり、それぞれから仲介手数料を取る「両手取引」が多く存在しました。

この場合、利益相反となるばかりか、一つの契約で2倍の手数料を得るため意図的に他の業者からの問い合わせを断るなど、顧客にとっての機会損失につながるケースもあり問題とされてきました。

同サービスでは、売り主は自らネット上に物件を掲載し、買い主を探すことができるため、手数料はかかりません。また、自動的に適正な売り出し価格を算出するアルゴリズムを導入し、価格の透明化も実現しています。

 

ネット上でのマンション売却に特化したサービス「マンションマーケット」(株式会社マンションマーケットが2015年8月より提供)もあります。

同社では「わかりやすい情報の提供、今よりも簡単で使いやすいサイト、物件価格に依存しない合理的な手数料」を提供することで、「マンションの売買をもっとスマートにすること」を目指しています。

具体的には、マンションスコアという自動算出した数値によりマンションが評価されるほか、仲介手数料が定額49万8千円と、今までにない斬新なサービス内容となっています。

 

また、賃貸物件の仲介手数料がすべて無料となるお部屋探しサービス「ノマド(nomad)」もあります。顧客は月額800円を支払うだけで、急かされることなく希望の物件を探すことができるようになっています。

現在の対象地域は東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県に及び、既に登録会員10万人以上、毎月150~200件が成約しているといいます。

 

従来の営業マンの介在価値に疑問符を投げかけ、仲介業務の短縮を試みる。そこにあるのは、ネットで完結できるものに関してはネットに移行した方が顧客のためになるのではないか、という考え方です。

 

そもそも、これまでの不動産業界のビジネスモデルは、顧客と事業者の情報格差を利用して成り立っているともいわれます。

このように、テクノロジーを用いて顧客が情報を手にしやすくなることで、いわゆる顧客と事業者間の「情報の非対称性」を解消しようとするサービスが多く見られるようになってきました。

 


不動産という商品は変わりませんが、それを取り巻くサービスには確かに変革が起きつつあります。ネット上での取引における顧客との乖離に、どう改善点を見いだすのか。

私たちの暮らしに身近な商品であるだけに、より便利でより安心なサービスが望まれます。

 

 

※参考

http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000004078.html