Sport Tech/テクノロジーが創る未来のスポーツ体験
こんにちは。
イードア広報担当です。
テクノロジーが全ての身体機能を拡張したら、私たちはスポーツに何を見出すのでしょうか?
南米ブラジル・リオデジャネイロでの初のオリンピック開幕まで3ヶ月足らず。
その2ヶ月後、2016年10月にはロボット技術などを駆使したサイバー義足オリンピック「Cybathlon(サイバスロン)」がスイスで開催されます。
「サイバスロン」は、パワードスーツ、ロボットアーム、強化義足を装着した選手たちが競うスポーツの祭典です。
主催するスイス国立コンピテンスセンター・ロボティクス研究所によると、各選手はパイロットと呼ばれ、身体ではなく頭の中で操作する脳波コントロールレースや、完全骨髄損傷者が電気刺激で筋肉を動かし走るバイクレースなど、想像もつかない近未来的競技が行われるそうです。
技術の進歩により、人と機械の融合が進む。
今回は、そんなテクノロジーによる私たちのスポーツの楽しみ方の変化について、ご紹介します。
【Sport Tech/テクノロジーが創る未来のスポーツ体験(xxTechシリーズ第5回)】
◆身体を動かす楽しさ
米国のShottacker(ショットトラッカー)社は、バスケットボールのシューティングを向上させるためのウェアラブルセンサーやアプリを開発するスタートアップです。
リストバンドやボール、靴などに組み込まれたデバイスが、シュートの位置や成功の有無をトラッキングし、ユーザーとチームのパフォーマンスを可視化することで、技術向上に活かせるようになります。
また、ドイツのIcaros(イカロス)社は、VR技術で空を飛ぶような感覚で全身を鍛えることができるフィットネスマシンを開発し、注目されています。これまで運動が苦手だった人でも、楽しく身体を鍛えることができる日が来るかもしれません。
◆試合を観戦する楽しさ
スポーツ中継のあり方も変わりそうです。
FCバルセロナに所属するアンドレス・イニエスタが投資するFirstV1sion社は、ユニフォームに埋め込めるウェアラブルカメラを開発中です。これにより、選手と同じ視点という今までにない臨場的な試合中継が可能になります。スペインでは、実際に同社の製品を使ったテスト中継が行われました。
Microsoft社が開発したVRヘッドセットは、壁いっぱいに拡大されたスポーツ中継画面に選手のデータをリアルタイムで表示したり、机にフィールドを投影して俯瞰的に試合を観戦できるなど、新しいスポーツ体験を実現しようとしています。
私たちは、ウェアラブルデバイスやロボット技術で身体を拡張させ、今までできなかった動作を容易に習得することにテクノロジーを利用してきました。
一方で、スポーツの楽しさは自らの身体を思い通りにコントロールし、競い合うという非常に人間らしい部分にあると思います。
甲子園の対戦相手チームがAIのようなコンピュータであれば、あれほどの熱狂は生まれないでしょう。スポーツとテクノロジーの融合は、そんな私たちの技術との共存のあり方を示唆するものになるかもしれません。
※参考
http://nelog.jp/cybathlon-2016
http://flying.hateblo.jp/entry/2016/02/10/174420
http://www.nishi19-bn.com/athlete-invests-tech/