アドリブの弱さは努力で克服できる

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こんにちは。

イードア広報担当です。

 

とっさの判断が求められるときこそ、誰もがアドリブでうまく対応したいと思うものですよね。

 

即興演奏が魅力のジャズの世界では、「名曲はない、あるのは名演だけだ。」という言葉がありますが、ビジネスの現場においても、予測もつかない出来事にその場その場で対応していく力は、言うまでもなく重要です。

 

そんなアドリブでの対応力を磨くために、MITやスタンフォード大学など、世界一流のビジネススクールでも採用される人材育成手法に、「インプロビゼーション」と呼ばれるものがあります。

 

即興で自分の役割を見つけ、それを演じきる訓練

 

インプロビゼーション(インプロ)とは、もともと英語で「演劇における即興劇」を指す言葉です。

 

例えば、複数人のグループに分けられた参加者は、ごく簡単な場面設定だけ与えられた状態で、台本なしの芝居に臨みます。誰かが怪我をして苦しんでいる演技を始めたら、誰かが医者を演じ始めるなど、自発的に動くことで創造性が生まれる過程を、参加者は身をもって体感していくのです。

 

実際、リーダーの指示を待つ受け身のグループよりも、一人一人が相手の動きや状況を読み、役割を見つけて演じきるグループの方がアウトプットの質は高くなるため、社会の縮図といわれることもあります。

 

このように、参加者が意識的・能動的に学ぶスタイルの教育は「アクティブラーニング」と呼ばれます。知識詰込み型の授業や、台本(トークスクリプト)に沿って定型的なやりとりをするロールプレイングとは一線を画すトレーニングとして、日本でも企業研修や教育現場での認知が広がってきました。(企業研修の場では、より難易度の低いゲーム形式のエクササイズを通じて、多様な気づきが得られるように設計されていることもあります)

 

海外では日本よりも一般に浸透しています。「アナと雪の女王」や「トイ・ストーリー」など多数のヒット作を生み出したアニメーション会社ピクサーも、創造作業のプロセスに即興性を重んじており、この研修を導入しているそうです。

 

本来もっている自由で柔軟な発想力を引き出す

 

インプロは企業の採用選考の場にも活用されつつあります。

 

これまで新卒採用におけるグループワークといえば、決められたお題に関するディスカッションが一般的でしたが、個々の前提知識によってアウトプットが左右されてしまう懸念がありました。

 

グループワークを即興劇に置き換えることで、純粋にその人自身の判断力や、表現力、そして何より即興で試されるその人の素顔を見極めようとする狙いがあります。また、演劇のメソッドは営業のメソッドに近いともいわれており、演じる力を測ることもできます。

 

変化の多い現代において、今後起きることすべてを予測し、備えておくことは不可能です。突発的な事象をどうとらえ、どう対応していくかが問われるいま、即興力が必要とされ続けることは間違いありません。

 

日々時間に追われることの多い私たちは、自分が目にするものにとらわれ、気づかないうちに発想が固定化してしまっていることがあります。即興劇という非日常の体験を通じて柔軟な発想力を取り戻すことが、クリエイティブな問題解決につながるのではないかと思います。

 

新しいものを生み出し、変革を起こすイノベーターと呼ばれる人々も、想定外の出来事に対して、慌てず楽しみ、チャンスに変えてきたからこその成功があったのかもしれません。

 

おわりに

 

即興のパフォーマンスが、こんなにも人の心を動かすのはなぜでしょうか?

 

思えば、即興ラップによる対決「MCバトル」をテーマにしたテレビ番組「フリースタイルダンジョン」も、多くの人を惹きつけるものでした。

 

もちろん頭の回転や、引き出しの多さといった要素もパフォーマンスを左右します。しかし何より、事前準備ができないからこそ、その人の個性や、本能的なもの、人間性が前面に出ることが、即興の奥深さであり、面白さではないかと思います。

 

仕事においても、自分だからこそ生み出せる価値によって、人や社会に貢献できるとしたら幸せですよね。日々の努力によって実力を培うと同時に、アウトプットの瞬発力を鍛えるという視点も取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

※参考

http://toyokeizai.net/articles/-/154662

http://toyokeizai.net/articles/-/123754

https://doda.jp/careercompass/compassnews/20150218-11851.html